キャンパスライフ

派遣交換留学生の声(2012年度)

台湾風景1

 この留学前の自分を振り返ると自分がどれほど外の世界を知らなかったかが解りました。台湾に来る前は、世界の事をドラマやテレビ番組の中、あるいは、本の情報で知ることのみが私の世界のすべてでした。ドラマは確かに誇張部分がありますが、その国の文化や観念、社会問題など、色々なことを楽しく知ることが出来ます。テレビ番組などは様々な名所を見ることが出来ますしドラマよりも現実的な情報を提供してくれています。本はその時々の情報に関して深く考察されていますし、掲載された写真などによりその土地の生活を想像することが出来ると思っていました。確かに本やテレビやドラマの情報は大切なのですが、やはり実際に生活してみると、テレビなどにより得た情報よりも現実に生活して得た情報の方が自分の知識や感情に与える影響は比較になりませんでした。日本と台湾の文化の違いは確かにあるのですが、生活の違いは、あまりないというのが実際の留学の感想でした。想像していたよりも、日本に近い感覚であり、留学中に日本に帰りたくなるほどの寂しさを感じる感覚を覚えることもありませんでした。

台湾の風景2 私は淡江大学の国際宿舎に住むことになりました。ここには、台湾人はもちろん韓国人、ドイツ人、アメリカ人、ベルギー人、フランス人など様々な国籍をもった人達が一緒に暮らしています。そしてそこにはやはり文化の違いが如実に現れます。そのことから寮の問題にまで発達することがたまにありました。その時に感じたのが異文化交流は難しく、問題解決には考え方の違いを知らねばならないことを痛感しました。そんな中やはり、時間の重要性を感じました。時間が解決してくれることが多かったからです。
 寮では、毎学期のように人間関係で問題が起きました。その解決のために悩む時間が日本にいるときなどに比べて多く費やされることになりました。この留学中に人間関係などについて考える機会が数多く与えられました。これは日本にいる時でも経験は出来ると思うのですが、私はこの留学中に自分のことを考える時間が多かったので、日本にいる時よりも真剣に考えることが出来ました。こうした経験が今でも自分の中で確実に残っていて、自分の成長に役立つと思える経験でした。
 私は海外生活の一番の利点は、寮生活などで、一人暮らしに近い経験が出来ることだと思っています。一人暮らしでは、掃除、洗濯など自分でしなければならず、何か問題が起きたときもまず自分で解決をしないといけないなど、家族が近くにいる状況よりも問題解決に費やす労力が異なると思います。家族の存在については留学中に聴く機会が多かったのですが家族の元から遠くに行く、これは私たちの自立心を促す効果があると思いました。私の家庭ではあまりにも親が忙しいので、普段の生活で自然と自立心が育ったのですが、寮の人と一緒に生活をしていると他の人が親に頼っているのがわかりました。これは生活の大変さで親のありがたさを実感するいい機会のようです。さらに普段、親が何もかもしている家庭の場合だと、更に親のありがたみがわかり、ホームシックにかかりやすい傾向にあるようです。
またなぜ寮生活が一人暮らしよりいいかというと、一人で解決できない時にルームメイトが助けてくれるからです。このルームメイトとの生活も色々と問題はありますが、何か問題が起きたとき、非常に助かる存在でもあります。

 台湾での留学で思うのですが、日本での中国語の学習の限界は文法の用法、中国語を普段話す人達が聞き取れる発音、聞き取りなどなど、日本での授業や自分自身の予習復習だけではやはり足りない部分が多く、自分の周りに外国語を使う習慣がある人たちは問題ないと思うのですが、自分の習慣に外国語を使う習慣がない人達にとって留学はとてつもない貴重な体験だということを私は実感しました。外国語を学んでいる私たちにとって重要なことはやはり、現地の人と話す機会を持つことだと思いました。この機会こそが今の日本の外国語教育で足りない重要な部分だと感じました。日本人は文法に強いが話すことが苦手という話を聴いたことがあります。これからの世の中で、外国語で外国人と話すことは必要不可欠な要素になることが予想されるので、私はこの留学での経験をいかしてこれからも中国語を学び、日本と世界をもっと近づけたいと思いました。
 淡江大学では国際交流が盛んで、色々な地域の方がこの淡江で学んでいます。更に大学の授業で日本語のみを使った授業などがあり驚きました。大学の授業では日本語学科など外国語学科ではその国のひとがその国の言語のみを使い講義を聴いているのです。更に大学院では、経済、法律など専門的事柄を外国語で学んでいるのに私は台湾の淡江大学は本当にすごいなと思いました。私は大学院の授業で経済と国際法ともう一つの授業を受講したのですが、そのもう一つの授業というのが大学と企業が一体となって研究するという内容の欧米などではキャップストーンプログラムとよばれる授業形式の授業に参加したことでした。更に驚いたのがこの授業に参加している会社はすべて日系企業だったことです。この授業では企業が求めていることなど仕事とは何かということについて少し垣間見ることが出来てこの留学の中でも印象に残る体験でした。

 私はこの一年間の留学を通して得た経験は日本では経験しにくい事ばかりで、こんなに早く過ぎるとは思いませんでした。食文化だったり考え方だったり、異文化での生活がこんなにも楽しくて刺激的な世界を見ることがこんなにも刺激があることなのかと思いました。台湾のことが日本にいる時よりも解って来ただけでなく日本の事も日本にいた時よりも解り始めてきました。更に今までは日本のことがあまり好きではなかったのですが、今は前よりも日本を好きになったし、自分の国に対し誇りや愛しさを感じ始めています。この感情は日本にいる限り絶対に持つことが出来なかったと私は断言できます。
 この留学で私は自分がいかに無力でいかに友達が大切であるか、自分は一体何なのか、など悩む時間も多くまだ答えが見つからないのが多いのですが、この留学で得たものは友達、知識、家族や自分を支えてくれている人への感謝の気持ちなどのほかに言葉に出来ない感情などがあり、この留学にきて本当に良かったと思っています。私はこれからもっと色々な経験をします。きっと辛いこともあります。しかし、この留学で得た経験や友人が私を助けてくれると思うので、これからもっと頑張っていきたいと思っています。そして、いつか何らかの形でこの留学の経験を生かせればと思いますし、この留学中に受けた恩を返すことが出来たら良いなと思っています。今は、ただありがとうという感謝の言葉しかいえませんが、いつか絶対に何らかの形にしていきたいです。

(法学部窪田さん) 

淡江大学での様子