2018.10.15 (月)TOPICSINFORMATION現代教養学部現代教養学部

柏市教育長による特別講義

10月4日(木)に、現代教養学部 佐藤 寛教授「現代教養入門Ⅰ」(1年生必修科目)の授業にて、柏市教育長の河嶌 貞氏 をゲストスピーカーに迎え、「教育と柏市の教育行政」をテーマに講義が行われました。

柏市では、第五次総合計画の3つの重点目標の1つ目に「充実した教育が実感でき、子どもを安心して産み育てられるまち」を掲げており、街づくりに学校教育計画は欠かせないというお話から始まり、柏市の人口、小中学生数、教諭の平均年齢などの推移と展望をグラフを用いて説明されました。

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また、大学を卒業すれば必ず就職できるという時代ではなく、人工知能の発達で「無くなる職業」がある。ただ、人と接する仕事、人の反応を見ながら対応する仕事は無くならないとお話され、続けて柏市の充実した学校教育(電子黒板やデジタル教科書などのICTを活用した授業、全国に先駆けてのプログラミング教育、学校図書館指導員を全校に配置など)について説明されました。
一番時間をかけてお話しされたのが「いじめ」への対応でした。いじめの認知件数、解消率、小学校と中学校でのいじめの態様の違いや学年別件数などの説明があり、柏市がいじめ通報アプリ「Stop it」を全国の公立中で初めて導入したこと、それにより柏市の1000人当たりのいじめの認知件数は全国トップレベルに高く、また、いじめ防止や正しいSOSの出し方の教育も授業などを通して行っているとお話されました。

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その後、柏市立教育研究所の下妻 慎司 指導主事より、ICT教育のデジタル教科書について実演説明がありました。小学校中学年で学ぶ立体図形の展開図では、先生が様々な展開パターンを短時間でわかりやすく説明できるだけでなく、児童自身で展開図を考え画面上に配置し、その展開図が正しいかどうか試すことができること、社会科の資料では、現地に赴かずに漁業の様子や漁師の方の話を聞くことができることなどを見せていただきました。操作の簡易性や展開図が回転する様子に学生達や佐藤先生から感嘆の声が上がりました。

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最後の質疑応答では、デジタル教科書の価格は? 電子教材のデメリットは? いじめの問題はアプリも良いが担任の先生はどうかかわっているのか? など様々な質問が出ました。河嶌教育長は、教育には実はとてもお金がかかり例えば給食の食器一式でも約5千円はすること、いじめの問題は子どもが一人で抱え込まないことが重要でアプリでも担任の先生でもSOSを発信する手段が多いことが大事であるなど、すべての質問に真摯かつ朗らかに回答されていました。

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学生達は、小中学生の教育に携わる市のトップの方のお話に、これまで自分が受けてきた教育と現在の小中学生が受けている教育との比較をしつつ、改めて「教育が未来の社会を作っていく」ということを認識をした様子でした。

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