2022.06.22 (水)TOPICS現代教養学部

「浜矩子先生特別授業」開催報告

2022年6月21日(火)、現代教養学部 峯 真依子 講師の「英語コミュニケーション(Writing)」の授業において、元三菱総合研究所英国駐在員事務所長、現在は同志社大学大学院ビジネス研究科教授である、エコノミストの浜 矩子先生によるオンライン特別授業を開催しました。
学生たちが英語の授業を通してこれまでふれてきたグローバル経済・グローバルな世界は、気鋭のエコノミストの目に見えている事象と照らし合わせたときに、どのように変化するのか? また、刺激を受けて新たな問いを生み出すのか? そのような目的で開催されました。

浜矩子先生特別授業2022_01

同志社大学大学院ビジネス研究科教授 浜 矩子先生
まずは、浜先生の最新の著書である『愛の讃歌としての経済』(かもがわ出版、2022年)と通底するテーマ、経済活動の根幹には人間の営みがあるということ、そして愛なき営みは人間の営みではない、ということを、数々の事例を挙げながらお話しくださいました。たとえば、経済学の父、アダム・スミスの根本的なメッセージ。それを浜先生は、共感性というキーワードでお話になりましたが、日本の6分の1の人が貧困問題を抱えている昨今の格差社会において、他者の痛みへの共感の重要性は、まったく古くなっておらず、むしろ今日的な問題だと伝わってきました。
拍手をもって講義が終了すると学生から矢のように質問が飛び、最終的に9名の学生の質問に、お忙しいなか浜先生は一人一人時間をとってお答えくださいました。事前に浜先生の著書を読んで考えをまとめてきた学生も多く、質問はアイデアに満ちてよく練られたものもありました。「起業するならどのような会社を?」「首相になったらどのような名称の政策を?」といったユニークな質問から、「ふるさと納税の返礼の現金還付」という最近の話題、「無償の愛としての納税」について、「EUの最新の展望」、「円高・円安」最新予想、「世界単一通貨・世界共通通貨」について、今の「インフレ」「スタグフレーション」問題、「学生バイトの103万円の壁」のもつ日本経済にとっての意味など多岐にわたりました。

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浜先生に質問した学生たち
学生たちが表面上見えている事象だけでなく、その裏側や向こう側に何があるのか想像力を働かせていき、本学の学びの中で他人の痛みや喜びに共感する能力を一層養うことを期待させる特別授業となりました。

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