2022.12.21 (水)TOPICS法学部

川久保ゼミ「我孫子市平和の集い」に参加して

12月4日(日)、川久保ゼミ(基礎演習Ⅱ・専門演習Ⅰ)は、けやきプラザ2階ふれあいホールで開催された「平和の集い~我孫子から平和を願う~」に参加しました。専門演習Ⅰにおける課外授業の一環としての参加は、8月の原爆慰霊の日に我孫子市の中学生派遣団とともに広島を訪問したことを踏まえ、今年度のゼミ活動のふりかえりを行うという意味をもっていました。

まず、けやきプラザのギャラリーやアビシルベでは、「広島・長崎派遣中学生リレー講座」、「原爆の絵」(広島平和記念資料館からの借用)、「サダコと折り鶴ポスター」などの展示物を鑑賞しました。

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中学生広島派遣の写真展を鑑賞
「平和の集い」の司会は、我孫子市平和事業推進市民会議委員の籾山 大雅さん(法学部フィールドスタディーズコース3年)が2年連続で務めました。第1部では、広島派遣中学生による報告があり、派遣された12名の中学生が自分たちで作った原稿とスライドをもとにして、生き生きと報告していた姿に市民からも大きな拍手が巻き起こりました。
第2部では、市内の中学校で唯一演劇部をもっている我孫子中学校演劇部による「輝けいのちーヒロシマの地下室からー」が上演されました。この劇は、原爆詩人・栗原貞子さんの代表作である「生ましめんかな」のモデルとなった実話をもとにつくられ、原爆投下の直後にある地下室で生まれた赤ちゃんの壮絶な出産風景が描かれています。中学生たちの迫真の演技に会場全体が静まり返っていました。

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写真右:司会を務めた籾山 大雅さん(法学部3年)
 

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広島派遣中学生による報告

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我孫子中学校演劇部による劇「輝けいのちーヒロシマの地下室からー」
終了後、ゼミ生たちは、広島を一緒に訪問した的山ケイ子さん(我孫子市原爆被爆者の会前会長)と再会しました。10月に的山さんを講師として本学にお招きした「平和学特別企画 被爆者体験講話」に話が及び、本学における今後の平和教育の展開にもアドバイスを頂きました。

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的山さんと籾山さんと一緒に記念撮影
そして、専門演習Ⅰのゼミ生たちは、12月19日(月)に、福嶋 浩彦教授担当の授業「我孫子市連携講座」にて、8月の広島平和体験学習の報告を行いました。
広島で撮影してきた写真を多数組み入れながらスライドを作成し、約50分間にわたる報告になりました。原爆慰霊の日の広島市内の様子、被爆の実相を伝える平和記念資料館の展示物の内容、被爆者体験講話の感想、中学生たちとの交流、さらにはウクライナ戦争を含めた現在の核兵器をめぐる国際情勢など多岐にわたりました。最後に峯 大祐 ゼミ共同代表(法学部行政コース3年)が、平和をつなぐ世代間の責任と大切さについて触れ、報告を締めくくりました。

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「我孫子市連携講座」での報告の様子
福嶋教授からは、「平和を伝えるために今後どのような取り組みを継続していくのか」「核兵器を無くそうと言う人と抑止力として当面必要と言う人がどのように対話したらよいか」といった質問が寄せられました。また、我孫子市連携講座の履修学生からも「現代の平和の価値観の変化についてどう考えるか」という難しい質問も寄せられ、他の講義の履修者とともに戦争と平和についての問題意識の共有もできました。ゼミ生たちは、1年を通じたアクティブな学びをふりかえり、こうした経験をどのように今後の実生活に生かしていくのかについてゼミで議論するとのことです。
 
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