2023.02.13 (月)TOPICS法学部

大久保ゼミ「模擬裁判」実施報告

法学部准教授 大久保 輝先生の2年生ゼミ(基礎演習II)の今年度最後のゼミにて、模擬裁判「被告人は認知症か脳症か?-裁判できるのか?-」が行われました。

今回の模擬裁判の争点は、「被告人の記憶障害は認知症によるものか脳症によるものか」すなわち、「被告人に訴訟能力があるのか」です。

つまり、そもそも被告人には裁判を受けることができる資格があるのか、ということです。
詐欺事件の被害者と共同正犯者の証言、3名の医師による鑑定と証言などに基づき、被告人に訴訟能力があるかどうかが争われました。
 

模擬裁判 hp使用

参考にした実際の裁判では、被告人はウェルニッケ・コルサコフ脳症であるとして、限定的ながらも訴訟能力があるとされました。ところが、この模擬裁判の判決はゼミ生による多数決で決めましたが、僅差で、被告人はアルツハイマー型認知症であるため訴訟能力はないとされました。そして、有罪でも無罪でもない公訴棄却という珍しい判決が出ました。

医学の専門家ではない我々が、専門家の鑑定や証言からどのようにして結論を導くかという、難しい問題を突き付けられた模擬裁判になりました。

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