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生成 AI の利活用に関するガイドラインについて

生成 AI (Generative AI)は技術の進化により多様な応用が可能になりましたが、問題点やリスクも浮上しはじめ、公正かつ倫理的な使用が重要です。よって、「中央学院大学生成AIの利活用に関するガイドライン」を制定し、生成 AI の適切な利活用に関する基本的な考え方や留意点を示し、本学における利用指針とします。

なお、このガイドラインは現時点では暫定的なものであり、生成 AI に関する技術は急速に進化しており、議論も多様な観点から進展することが想定されるため、状況に応じた変更や修正を随時行います。

 

中央学院大学生成 AI の利活用に関するガイドライン

(2023 年12 月 19 日学長決裁)

1.趣旨
生成 AI (Generative AI)は技術の進化により多様な応用が可能になりましたが、問題点やリスクも浮上しはじめ、公正かつ倫理的な使用が重要です。このガイドラインは、生成 AI の適切な利活用に関する基本的な考え方や留意点を示し、本学における利用指針とします。
なお、このガイドラインは現時点では暫定的なものであり、生成 AI に関する技術は急速に進化しており、議論も多様な観点から進展することが想定されるため、状況に応じた変更や修正を随時行います。

2.生成 AI の概要と動向
生成 AI は、人工知能の一種であり、画像、文章、音声などのコンテンツやアイデアを新たに生成することができる技術です。近年では、AI関連技術の進歩により、ChatGPT、Bard や Stable Diffusion などの高度な生成 AI が登場し、自然な対話や文章作成、画像生成など、多様な応用が可能となっています。
ただし、生成 AI は技術だけでなく、倫理的な側面にも注意が必要です。たとえば、バイアスがかかっていたり誤った情報を生成する可能性がある他、悪意のある目的にも利用される可能性があります。そのため、生成 AI の研究や技術の進展に対しては関心を持ち、情報の共有が求められます。

3.生成 AI の利活用に関する基本的な考え方
3.1 生成 AI 利活用の可否
生成 AI は、将来的に私たちの生活に大きな影響を与える可能性がある技術です。生成AIの利点とリスクを理解し、責任を持って適切に使用することが重要です。本学では公正な社会観と倫理観の涵養を建学の精神としており、生成 AI の利用に際して以下の点に留意する必要があります。
  • 生成 AI は、人間の創造性を補完するものであり、代替するものではないこと。
  • 生成 AI は、公正かつ倫理的に使用すること。
  • 生成 AI の利用によるリスクを十分に認識し、対策を講じること。
3.2 生成 AI を用いて支援できる活動
生成 AI は、大学の教育、研究、業務などのさまざまな活動において、技術的・倫理的・法的・社会的な制約の範囲内で情報収集や表現を支援することができます。
生成 AI の利活用は学生の主体的な学びを補助・支援することを基本とし、以下のような場面で活用が想定されます。ただし、これらはあくまで例示であり、状況に応じた柔軟な対応が求められます。
  • 情報収集の支援
  • アイデアのブレインストーミング
  • 議論が進んだ段階での論点の洗い出しや、足りない視点の発見のための活用
  • 自ら作成した文章の推敲や校閲のための利用
  • 翻訳の補助
  • プログラミングの補助(コード解説やデバッグなど)
  • クリエイティブな表現やデザインの支援として、生成 AI の活用方法を学ぶ目的での利用
  • 問題発見・課題解決能力を鍛えるための、生成 AI を活用したパフォーマンステスト

4.留意すべき観点
生成 AI の利活用を検討する際には、以下の点に留意することが重要です。
  • 生成 AI 利用時の前提と基本態度:学生の主体的な学びが前提であり、生成 AI の支援に過度に頼らず、依存しない態度を持つこと。
  • 生成 AI 利用の利点とリスクに対する理解:生成 AI は、今後ますます進化する可能性があります。生成 AI の利点だけでなく、それがもたらす潜在的なリスクや人間の知性や社会への影響についても理解する必要があります。
  • 課題やレポートの作成時の注意点:レポートなどの成果物作成時には、学生自身が主体的かつ積極的に取り組むことが求められます。生成 AI の出力をそのまま使用して、学生自らの手によらずに課題等の成果物を作成することは基本的に禁止されます。
  • 著作権侵害に対する配慮:生成 AI の使用方法によっては著作権侵害にあたる可能性があります。著作権に対して常に留意し、意図せずに盗作や剽窃などの著作権侵害に当たることがないよう留意して利用する必要があります。
  • 個人情報保護や情報セキュリティに関する注意点:機密情報や個人情報の漏洩を避けるために、生成AIへの入力には注意が必要です。
  • 情報の信頼性や情報倫理に対する留意点:生成 AI の技術的限界があるため、出力には必ずしも一貫性がなく、誤りやフェイク情報、バイアスが含まれる可能性があるため、常に情報の信頼性を確認し、ファクトチェックを行う必要があります。また、生成AIを利用する際には、社会を構成する一員として公序良俗を守り、良識に基づいて利用しなければなりません。
このガイドラインは今後も見直しを行い、生成 AI の進展や社会的議論に合わせて変更や修正が行われます。