2023.11.28 (火)TOPICS法学部

大島ゼミ「福島第一原発1号機カバーリング工事の記録」特別講演会実施報告

  11月22日(水)、法学部の大島幸講師の「基礎演習Ⅰ(1年生ゼミ)」において、福島第一原子力発電所の事故直後、「原子炉建屋を仮設テントで覆う」という、過去に例のない緊急作業の現場責任者を務めた春藤和明(しゅんどう かずあき)氏による特別講演会を実施しました。

本講演会は当初、大島先生の「基礎演習I」企画として発案されましたが、“ニュース現場の最前線にいらした方の声を伺える貴重な機会”として、他のゼミも多数参画し、「基礎演習Ⅰ特別企画」として、規模を大きく拡大して実施されました。

福島原発⑥

春藤和明(しゅんどう かずあき)氏
2011年3月11日に発生した東日本大震災、そして震災時の津波により発生した、福島第一原子力発電所(福島第一原発)の水素爆発。
現在も処理水の話題がニュースなどで報道されるように、福島第一原発で発生した事故は、私たちにとって、決して「終わった出来事」ではありません。

一方で、2011年から、はや12年。今の大学1年生は、2011年当時、まだ幼稚園や保育園に通っていた幼少期でした。「東北地方で大きな地震が起こった。福島の原発で大変な事故が起こった」ということは覚えていても(または、知っていても)、実際に何があったのか、詳細を知り得る世代ではありません。

福島原発②

春藤さんは、「3.11の後、自分が経験したことを話すのは、今回、皆さんが初めてです。」と、学生に語りかけました。この日のためにご準備いただいたのは、2011年当時、現地で撮影された貴重な画像・映像の数々。ご自身の実体験を、詳細に・具体的に・リアルに、時折学生とのやり取りを挟みながら、力強く語っていただきました。

***<学生のコメントから(一部抜粋)>***
・今回の話を聞けて良かった。実際にその場にいた方の体験談を聞いて、命に関わることなんだと重く受けとめることができた。
・3.11の頃は、私は幼稚園の年長で物心がつく前だったので、知らなかったことを聞けて本当に良かったです。
・今まで現場の話は聞いたことなかったので、貴重な経験になりました。原発をカバーで囲うのにこんなに時間がかかったのも知らなかったし、作業に関わった人が4万人もいたことに驚きました。
・東日本大震災のとき、私はまだ幼稚園生だったので状況もよく分からず、ただ避難をしただけでした。お話を聞いて、こんなにも大きな問題があって解決されていないなんて知らなかったし、当時の過酷な状況も初めて知ったことが多くて、とても良い経験になりました。

福島原発④

大村学長からの感想

福島原発③

講師の経歴について学生が紹介

福島原発①

講演会のスタッフとしても活躍した大島ゼミの1年生
<お問い合わせ先>
部署:企画課
電話:04-7183-6517